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BRICS、拡大後初の首脳会議 対欧米視野に「パートナー国」創設へ

産経ニュース 2024年10月22日 13時55分

主要新興国の枠組み「BRICS」の首脳会議が22日、ロシア中部カザンで開幕する。24日までの期間中にプーチン露大統領や中国の習近平国家主席、インドのモディ首相らが一連の2国間会談に臨むほか、演説を行う。会議では「パートナー国」資格の新設が検討される。議長国ロシアはウクライナ侵略に伴い自国を排除した国際決済ネットワーク「国際銀行間通信協会(SWIFT)」の代替システムの構築を提案する見通しだ。

中露印とブラジル、南アフリカの5カ国で構成してきたBRICSは昨年、エジプト▽アラブ首長国連邦(UAE)▽サウジアラビア▽イラン▽エチオピア▽アルゼンチン-の6カ国を今年から新たに加盟させることを決定。ただ、アルゼンチンは加盟を撤回した。露大統領府によると、今回はBRICSが10カ国に拡大した後として初の首脳会議となる。

BRICS首脳陣は22日、一連の2国間会談の後、食事会に臨む。首脳会議は23日に開かれ、ウクライナ情勢や中東情勢などを協議。その後、共同宣言を採択する。24日には、BRICS諸国と、ロシアが招待した旧ソ連構成国など計30カ国以上の代表が参加する会合も予定されている。

ロシアはウクライナ侵略で対立した欧米諸国への「対抗軸」としてBRICSを位置付けている。ロシアは「パートナー国」資格の創設などでBRICSと外部の非欧米諸国との結束を深め、欧米主導のロシア封じ込め政策を打破したい思惑だ。また、代替SWIFTを構築し、欧米主導の対露経済制裁を無効化させることも狙っている。(小野田雄一)

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