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被団協に平和賞 仏紙ルモンド「ウクライナ、中東戦争が背景に」 独TVも速報

産経ニュース 2024年10月11日 19時44分

【パリ=三井美奈】日本原水爆被害者団体協議会(被団協)へのノーベル平和賞の授与発表について、フランス紙ルモンド(電子版)は11日、「ウクライナと中東の戦争、スーダンの飢餓、さらに世界各地に広がる異常気象の危険など、一連の危機が背景になった」と論評した。

同紙は、昨年世界で起きた武力紛争は59件で、2009年の2倍にのぼったというスウェーデンの調査を紹介。紛争多発で今年は平和賞授賞は見送られるのではないかという見方があったと指摘した。そのうえで、「ノーベル賞委員会は逆に、こうした時代だからこそ、平和賞授与がこれまで以上に重要になると考えた」と報じた。

ロシアがウクライナ侵略で核兵器使用の可能性をちらつかせる中、被団協に対する平和賞授与への欧州の関心は高い。

ドイツ公共放送ARDもノーベル賞委員会の発表を速報した。核兵器のない世界を目指すよう訴える被団協の活動がたたえられたと伝え、広島、長崎での原爆による死者は約20万人にのぼると歴史を振り返った。

ARDはまた、ウクライナやパレスチナなど世界で紛争が多発する中、今年のノーベル平和賞にノミネートされた候補は286個人・団体で、前年より大幅に少なかったことを伝えた。

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