バイデン米大統領が21日に大統領選からの撤退を表明したことに対し、欧州の左派系首脳たちは相次いで決断をたたえた。
ドイツでは、社会民主党のショルツ首相が「大統領選に再選出馬しないというバイデン氏の決断は尊敬に値する」とSNSに書き込んだ。「バイデン氏のおかげで北大西洋条約機構(NATO)は強くなり、米国は頼れる良きパートナーになった」と謝意を示した。ドイツは共和党のトランプ前政権時代、防衛費負担を巡って、米国との関係が冷え込んだため、トランプ政権復活への不安が広がっている。ロシアの侵略と戦うウクライナ支援でも、トランプ政権になれば「米国が停止に動くのではないか」との疑念が強い。
スペインの社会労働党を率いるサンチェス首相も、「威厳を持って勇気ある決断をしたバイデン氏に心から敬服する」と発信した。バイデン政権が、ウクライナを支援した実績を強調した。
英国では、今月就任した労働党のスターマー首相が「バイデン氏の決断に敬意を払う。大統領の残りの任期中、ともに働くことを楽しみにしている」と書き込んだ。東欧ポーランドでは、中道派のトゥスク首相が「人生で最も難しい決断をした」とバイデン氏をたたえた。(三井美奈)