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極右に対抗姿勢 2期目のフォンデアライエン欧州委員長、ウクライナとの連帯継続

産経ニュース 2024年7月19日 21時55分

【パリ=板東和正】欧州連合(EU)の行政執行機関トップ、フォンデアライエン欧州委員長が18日、欧州議会で続投を承認された。同日、ロシアに侵略されるウクライナと連帯し、台湾海峡の安定を目指す考えを強調。台頭する極右に対抗する姿勢も示した。

フォンデアライエン氏は、ドイツ出身でメルケル独政権下で国防相などを歴任。2019年にEU史上初の女性欧州委員長となった。欧州議会での採決では、親EU3会派を中心に計401票を獲得。承認に必要な過半数を大幅に上回った。任期は5年。

フォンデアライエン氏は18日、投票に先立ち欧州議会で演説し、「欧州はウクライナとともにある」と支援を継続していく考えを強調。EU諸国の同意なしにロシアを訪問したハンガリーのオルバン首相を「ロシアに対する融和行為だ」と非難した。中国による台湾侵攻の脅威を念頭に日本などアジア諸国と連携する方針も示した。

また、「極端な主義主張は決して認めない」と述べ、6月の欧州議会選で伸長したEUに懐疑的な極右政党に対抗する姿勢を強調した。

欧州議会では、オルバン氏らがフランス極右政党「国民連合(RN)」などと協力し、新たな右派会派「欧州の愛国者」を今月8日に発足させ、勢力拡大を目指している。同会派はEUの権限縮小などを訴えており、フォンデアライエン氏との対立が予想されそうだ。

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