ウクライナ各地で28日未明までに、電力インフラなどを標的としたロシア軍の大規模なミサイル攻撃があり、各地で大規模な停電が発生した。ウクライナメディアによると、西部リビウ州では52万戸以上が停電した。西部3州で計100万戸以上が停電したとの情報もある。
ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は28日、交流サイト(SNS)に「ウクライナ全土でエネルギー施設に対する攻撃が起きた」と投稿。「安全が確保され次第、被害状況を確認する」と表明した。
ロシアは25~26日にかけた夜間にも短距離弾道ミサイル4発と自爆無人機(ドローン)188機をウクライナに発射。ウクライナ軍が迎撃したものの、一部が着弾して電力インフラや集合住宅が損傷した。
ウクライナや欧米諸国は、暖房の停止などを招いて民間人の生命を危険にさらす電力インフラ攻撃は国際法違反だとロシアを繰り返し非難。一方、ロシアは電力インフラが軍事関連施設に当たると主張し、攻撃を正当化している。ロシアは電力インフラ攻撃で停電を引き起こし、ウクライナ国民の抗戦意欲をそぐ思惑だとの見方も出ている。