【パリ=三井美奈】大阪府の吉村洋文知事と大阪市の横山英幸市長が26日、訪問先のパリ近郊で記者会見した。博覧会国際事務局(BIE)総会で2025年大阪・関西万博についてスピーチした後、手応えを語った。吉村氏は、横山氏が「食い倒れ」を紹介すると会場から笑い声が上がったことに触れ、「大阪を世界の人に知ってもらうチャンス」と話した。
26日のBIE総会では吉村氏に続いて横山氏が登壇し、インフラ整備の進捗状況を紹介。スライドで道頓堀の風景とともに、「メルシー! サンキュー! おおきに!」と感謝を示すフランス語、英語、関西弁の赤い文字を映し出した。横山氏は「大阪はお笑いの街、食い倒れの街と言われます。万博を機にいらっしゃる方を食と笑顔でお迎えします」とPRし、「おおきに」でスピーチを締めくくった。
吉村氏は記者会見で、「『おおきに』と『食い倒れ』で会場が和んだ。(訪日観光客が増える中)世界の人も大阪を知りたがっているのではないか」と話した。今回は、来年の万博開幕前のBIEでの最後スピーチとなり、「いよいよ始まるな、という感じだ。世界各国のみなさんと一緒に万博を作りあげることができる」と意気込みを語った。
各国代表との懇談で、元首や王族が多数万博を訪問予定だと知り、「毎日のように要人が大阪にやって来ることになる。大阪がにぎやかになる。準備も、しっかりやっていかないと」と表情を引き締めた。「多くの人に『期待している』と言われた。(公式キャラクター)ミャクミャクはけっこう人気がある」とも述べた。
横山氏は「(総会は)アットホームで明るい雰囲気だった。前向きな雰囲気を感じた」と話した。今夏のパリ五輪は交通事情など街のあり方を大きく変えたと指摘。万博も「レガシーとして残すことが重要だ」と抱負を語った。