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ウクライナ軍、ロシア西部州に「軍司令部」設置 「緩衝地帯」「人道回廊」も設ける方針

産経ニュース 2024年8月15日 22時48分

ウクライナ軍のシルスキー総司令官は15日、ゼレンスキー大統領に対し、同国軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に「軍司令部」を設置したと報告した。軍司令部は一般的に、現地で軍部隊の管理や地元行政当局との調整などを担う駐屯機関で、露領土の占領を長期化させようとするウクライナの意図を示唆した。

シルスキー氏はまた、越境攻撃で掌握したクルスク州の集落が82カ所になり、制圧面積も1150平方キロに達したと報告した。シルスキー氏は13日時点で、掌握した集落数は74カ所だと明らかにしていた。

ウクライナ政府高官らは14日、国境付近の同国住民を攻撃から守る「緩衝地帯」や、民間人がウクライナとロシア双方に避難できる「人道回廊」をクルスク州に設ける考えも示した。

軍司令部の設置に先立ち、米誌フォーブス(電子版)は11日、ウクライナ軍が制圧地域で塹壕の構築を始めており、「(制圧地域に)とどまろうとしている兆候だ」との見方を報じていた。

一方、クルスク州当局は14日、州内住民の避難を拡大すると発表。さらなるウクライナ軍の進軍への危機感を示した。露国防省は15日、同州の国境周辺の集落クルペツを奪還したと主張。同州での過去1日の戦闘でウクライナ軍に340人の損害を与えたともした。

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