イタリアで62年前に見つかった絵がパブロ・ピカソ(1881~1973年)の作品で、10億円近い評価額があることが分かった。ピカソ財団の最終判定を待つばかりとなっている。AP通信などが報じた。
絵は1962年にイタリア南部カプリ島の邸宅の地下室で廃品回収業者が見つけた。赤い口紅に青いドレス姿の女性が非対称に表現されている。
業者の自宅などに飾られていたが、息子が「ピカソの絵ではないか」と感じ、美術館に持ち込んだが相手にされなかったという。
最近になって、使用されている絵の具やサインの筆跡によって、複数の鑑定人がピカソの作品と判断した。ピカソの愛人の一人である写真家、ドラ・マールを描いたとみられ、評価額は少なくとも600万ユーロ(約9億7000万円)に上るという。
絵は、ピカソの著作権を管理するピカソ財団の最終判断を受けるため、ミラノの金庫で厳重に保管されている。