トルコ・イスタンブール空港で昨年12月21日、航空機の貨物室から絶滅危惧種のゴリラの赤ちゃんが見つかる密輸事件があり、トルコ当局は12日、ゴリラは動物園で体調を回復していると発表した。AP通信などが報じた。
航空機はアフリカ西部ナイジェリアからタイに向かう便で、経由地のトルコ当局が調べたところ、木箱の中にゴリラが閉じ込められていた。木箱は「ウサギ50匹」と申告されていた。
ゴリラは生後5カ月くらいとみられ、動物園で保護され、ゼイティン(オリーブのトルコ語)と名付けられた。トルコ当局の担当者は「最初は人見知りだったが、今は飼育員を気にしない。おもちゃで遊んでいる」と話した。
最終的には元の生息地に戻したいというが、ナイジェリアは野生動物の密猟が横行している上、政情も不安定で「絶対的に安全な環境が確立されていることが重要だ」としている。
一方、トルコから通報を受けたタイ当局は 荷受人であるバンコク近郊の貿易会社を家宅捜索し、密輸の全容の解明を進めている。