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ロシア統一地方選の投票始まる ウクライナ軍の越境攻撃下でも「平時」アピール

産経ニュース 2024年9月6日 8時4分

ロシア各地で6日、連邦構成体(自治体)の首長や議員らを選出する統一地方選の投票が3日間の日程で始まった。8日の投票終了後、開票される。今年は、ウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州の知事選や、首都モスクワの市議会選などが行われる。首長選では、プーチン政権の与党「統一ロシア」の候補者が大半の構成体で勝利する見通し。

露政権は、越境攻撃により一部の領土が他国に占領されている異例の事態下でも選挙を実施し、国内が「平時」であることをアピールする構えだ。政権にはまた、統一ロシアの「圧勝」を演出し、ウクライナに対する軍事作戦が幅広い国民から支持を得ていることを内外に誇示する狙いもあるとみられる。

ロシアでは主要な野党が政権に迎合的な「体制内野党」と化しているほか、反体制派の出馬も規制されるなど、選挙が「民意」の反映だとは呼べない状況が続いている。軍事作戦の是非も争点化されていない。

露中央選管によると、今年の選挙では、全国80超の構成体のうち、計21の構成体で首長選が実施される。クルスク州では越境攻撃に伴う特例措置として、8月下旬から期日前投票が開始された。ウクライナ軍の占領地域にある同州内の自治体では区長選などが延期された。(小野田雄一)

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