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ロシアは中国と戦略的連携 極東の即応態勢維持、プーチン大統領は北方領土訪問を示唆

産経ニュース 2024年9月3日 20時23分

ロシアはウクライナ侵略を継続し、西側に地上戦力を割く一方、極東の日本周辺でも航空機や艦艇による軍事活動を活発化させている。中国との戦略的な連携を強化する動きも顕著になっている。プーチン大統領は将来的な北方領土訪問も示唆しており、日本政府は警戒を強めている。

ロシアはウクライナ侵略で地上戦力を消耗させている。だが昨年10月にロシア所属とみられるヘリコプター1機が北海道根室半島沖を領空侵犯するなど、日本周辺での海空戦力の活発な活動を継続している。極東における即応態勢の維持を強調し日米同盟を牽制する狙いがあるとみられる。

中国とは緊密な軍事協力を進める。昨年6月、中露の爆撃機が戦闘機を伴い日本海から東シナ海、太平洋にわたる空域を共同飛行。同7~8月には3回目となる中露艦艇の共同航行を日本周辺海域で実施した。日本政府は「わが国に対する示威活動を明確に意図している」とみる。日本の対露制裁に反発するプーチン氏は今年1月と6月、自身による初の北方領土訪問に意欲を示しており強行する可能性もある。

木原稔防衛相は3日、ロシアと東側で国境を接するノルウェーのグラム国防相と会談し、中露を念頭に「最近のわが国周辺における軍事活動の状況を極めて重大かつ深刻に捉えている」と述べ、強い警戒感を示した。(小沢慶太)

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