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仏下院選 与党と左派が200以上の区で候補者一本化 極右の議席確保阻む狙い

産経ニュース 2024年7月3日 12時30分

【パリ=板東和正】フランス国民議会(下院、定数577)総選挙の7日の決選投票に向け、マクロン大統領率いる与党連合と左派連合が候補者の一本化を進めている。第1回投票で躍進した極右政党「国民連合」(RN)による過半数の議席確保を阻止するのが狙いだ。

仏紙フィガロなどによると、決選投票の出馬届け出が締め切られた2日時点で、与党連合と左派連合は200以上の選挙区で候補者を一本化。与党連合の約80人、左派の約130人が出馬を辞退した。RN候補の当選を抑えるため、与党と左派が協力してRNへの批判票を1人の候補に集中させた形だ。

第1回投票ではRNがが得票率で首位となり、第一党をうかがう勢い。与党連合は3番手に沈んだ。

RNのバルデラ党首は過半数の議席を獲得した上で首相に就任する意欲を見せている。マクロン氏は政権運営が混迷を極める事態を避けるため、RNの過半数の議席確保を阻止したい考えだ。与党の選挙戦を指揮するアタル首相は「決選投票でRNに一票も与えてはならない」と訴えている。

下院選は小選挙区制で、第1回投票で過半数を得票した候補者がいない場合、上位2人による決選投票が行われ、3位以下でも有権者の12・5%以上の票を得れば参加資格を得る。第1回投票では76の選挙区で当選が確定。決選投票は残りの501区で行われる。

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