英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は26日、ロシア西部クルスク州マリノの露軍司令部を標的に英国製の長射程ミサイル「ストームシャドー」を使用してウクライナ軍が20日に行ったミサイル攻撃により、同州に派遣された北朝鮮の朝鮮人民軍の将軍1人が負傷し、複数の将校が死亡したと伝えた。ウクライナ当局者の話だとした。
FTは、同州に派遣された北朝鮮軍部隊を指揮するためにキム・ヨンボク上級大将が現地入りしているが、負傷したとされる将軍がキム氏かどうかは不明だとした。
ウクライナ軍無人機部隊の指揮官は26日、欧米諸国が供与した長射程兵器による露領内への攻撃を容認した後、精密誘導爆弾を使った露軍の攻撃が大幅に減少したと地元テレビで明らかにした。露領土上空から爆弾を投下してきた爆撃機が撃墜を恐れているためとみられるという。ウクライナメディアが伝えた。
一方、ロイター通信は26日、ウクライナ政府高官2人の話として、東部ドニプロに対してロシアが21日に発射した新型弾道ミサイルの弾頭には爆薬が搭載されていなかったと報道。「ロシアが警告として弾道ミサイルを発射したことを裏付けるものだ」と指摘した。
プーチン露大統領は21日、ロシアは米英が供与兵器による露国内攻撃を容認したことへの報復として新型中距離弾道ミサイル「オレシュニク」を発射したと表明。露国内攻撃が続けば同様の報復を行うと警告していた。
前線の戦況に関し、ウクライナ軍高官は26日、攻防が激化している東部ハリコフ州クピャンスク方面で露軍を撃退したと明らかにした。