【ロンドン=黒瀬悦成】米ブルームバーグ通信は20日、ウクライナ軍が英国製巡航ミサイル「ストームシャドー」をロシア領内の軍事目標に向けて初めて発射したと報じた。西側当局者の話としている。英首相府報道官は「コメントしない」と述べるにとどめた。
スターマー英政権は、ウクライナがストームシャドーを露領内の攻撃に使用するのを容認する姿勢を数カ月前から示してきたが、バイデン米政権が攻撃に必要な目標の位置データなどを英国に提供しなかったことから、ウクライナが使用できないままでいた。
米主要メディアは17日、米政権がウクライナに対して米国製の地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」で露領内を攻撃する際の制限を全面解除したと伝えられており、ストームシャドーの使用についても容認に転じた可能性がある。