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ロシアが仏紙ルモンドの特派員「追放」で約70年の歴史に幕、報復で特派員資格取り消しか

産経ニュース 2025年2月6日 23時8分

ロシア外務省のザハロワ報道官は6日、フランスの高級紙ルモンドのモスクワ特派員ケネル氏について、ロシアでの特派員資格を取り消したと発表した。仏外務省が露大衆紙コムソモリスカヤ・プラウダのパリ特派員への査証(ビザ)発給を拒否したことに対する報復だとしている。ザハロワ氏は、仏外務省が対応を見直せばロシアもケネル氏に査証を発給するとした。

ルモンド(電子版)はケネル氏の特派員資格取り消しについて、事実上の「追放」だと非難。ロシアの決定により「ルモンドは旧ソ連時代から70年近く続けてきたロシアでの活動に終止符を打たれる」とした。また、仏外務省が「露特派員」に査証発給を拒否したのは、実際には露諜報機関の工作員であることが判明したためだとも伝えた。

ロシアはウクライナ侵略後、「非友好国」に指定した日本や欧米メディアへの圧力を強化。特派員査証の有効期間を3カ月に短縮した。また、露国防省の公式発表を除く戦況報道を禁止し、違反すれば罰則を科すと警告。ロシアと欧米諸国の間では、相互の査証発給の拒否などを巡って特派員の追放合戦も起きてきた。(小野田雄一)

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