ロシア外務省は11日、自衛隊と米軍が今月下旬から日本各地で実施予定の合同軍事演習「キーン・ソード25」に対し、「断固たる抗議」をモスクワの日本大使館に伝達したと発表した。理由として演習が露国境に近い北海道を含む地域で行われることや、北大西洋条約機構（NATO）加盟国の米国との演習であることを挙げ、「国防力強化と主権保護の観点からロシアは対抗措置をとると警告した」とした。
これに対し、日本大使館は同日、露外務省の抗議は「一切受け入れられない」と強く反論したと発表。日本周辺における露軍や、露軍と中国軍の活動の活発化への懸念を伝達したほか、9月に起きた露軍哨戒機による日本の領空侵犯について改めて抗議し、再発防止を強く求めたとした。（小野田雄一）