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北朝鮮大使 核・ミサイル開発で「決して取引しない」 国連演説

産経ニュース 2024年10月1日 11時3分

【ニューヨーク=平田雄介】北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使は9月30日、国連総会一般討論で演説し、核・ミサイル開発で「決して誰とも取引しない」と述べ、非核化交渉に応じない姿勢をみせた。朝鮮半島で戦争が起きていないのは「北朝鮮の強力な戦争抑止力のためだ」と主張し、核保有を「自衛のため」と正当化した。

金大使は演説で、朝鮮半島周辺での米韓両軍の定例の大規模合同軍事演習を非難した。昨年の一般討論で「核衝突の瀬戸際に近づいている」と演説したときよりも、状況は「危機的だ」とし、北朝鮮として「対決のための完全な準備をさらに進めるべきだとの結論に至った」と強調した。

金大使は一方で、金正恩(キム・ジョンウン)総書記は「われわれは対話と対決のどちらかを選ぶことができる」と語ったと明かし、衝突回避に向けた米国との対話の可能性は残した。

そのうえで、「誰が米大統領に就任したとしても、北朝鮮は米国という国家とだけ取引する」と発言。11月の米大統領選で共和党のトランプ前大統領が返り咲いた場合でも、トランプ氏主導の〝個人外交〟に応じるつもりはないとの立場を示したとみられる。

トランプ氏は大統領在任中の2018年と19年に金総書記と会談。今年8月の記者会見で、金総書記は「私にとても好意を持っていた」との印象を語り、首脳外交再開へ自信をのぞかせていた。

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