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COP29参加国、G20首脳会議に熱視線 「気候資金」議論の停滞打開を期待

産経ニュース 2024年11月19日 9時17分

【バクー=小野田雄一】アゼルバイジャンの首都バクーで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)の参加各国が、18日にブラジルで開幕した20カ国・地域(G20)首脳会議の協議の行方を注視している。COP29の主要議題とされながら停滞に陥った来年以降の国際的な気候変動対策資金を巡る議論を、G20首脳が指導力を発揮して前進させることを期待しているためだ。

COP29議長を務めるアゼルバイジャンのババエフ環境・天然資源相は18日、「G20なしでは(COP29は)成功できない。世界は彼らの声を待っている」と述べ、G20が気候変動対策で「前向きなシグナル」を発信するよう要請。国連気候変動枠組み条約のスティル事務局長も16日、気候変動対策資金を巡る協議の停滞を打開するよう求める書簡をG20首脳陣に送った。

G20は世界の国内総生産(GDP)の約85%を占める一方、温室効果ガス(GHG)排出量でも世界の約75%を占めている。

気候変動対策では、先進国により重い責任を求める新興国・途上国と、責任分散を図る先進国の対立が常態化してきた。COP29でも、先進国が途上国に拠出する気候変動対策資金に関し、大幅な増額を求める途上国と、新興国なども資金拠出に参加すべきだとする先進国の立場が衝突し、議論がまとまっていない。

先進国と新興国でつくるG20の首脳会議は、気候変動対策で両者が歩み寄る好機となる可能性がある。

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