【ニューヨーク=平田雄介】国連安全保障理事会は30日、報道機関向け談話を発表し、イスラエル政府に対して、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によるパレスチナ自治区ガザでの人道支援を許可し、促進するよう要請した。
談話は、イスラエル国会が28日、国内でのUNRWAの活動を禁じる法案を可決したことに「重大な懸念」を表明した。パレスチナ占領地とヨルダン、レバノン、シリアで、パレスチナ難民に人道支援を提供する「UNRWAの重要な役割」を強調し、「代わりとなる組織はない」と指摘。UNRWAの活動が停止すれば、数百万人のパレスチナ難民に「深刻な人道上の影響を及ぼす」と強く警告した。
グテレス国連事務総長は29日、イスラエルのネタニヤフ首相に宛ててUNRWAの活動を禁じる法案可決に異議を唱える書簡を送付した。