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国連総会に「ガザ戦闘の長い影」 新会期1回目の会合で、イスラエルがパレスチナ非難

産経ニュース 2024年9月11日 10時35分

【ニューヨーク=平田雄介】国連総会(193カ国)は10日、来年9月まで1年間の第79会期を開幕し、1回目の全体会合を開いた。イスラエル代表が、イスラム原理主義組織ハマスによる昨年10月7日の攻撃に関するパレスチナ自治政府の対応を非難し、新会期に入った国連に「ガザ戦闘の長い影」(外交筋)が落ちた。

カメルーン首相を務めたフィレモン・ヤン氏(77)が新議長に就任して演説。ガザ戦闘やウクライナでの戦争、アフリカ北東部スーダンの内戦、カリブ海の島国ハイチの政情不安に特に言及し、世界各地の人道危機の解消に向けた「協力」を各国に呼びかけた。

会合では、今年5月の緊急特別会合で総会決議案の提出権などを認められたパレスチナ自治政府の代表が議場に座った。イスラエル代表は、ハマス非難を控えるパレスチナ自治政府には「ふさわしくない地位だ」と批判した。

パレスチナ自治政府は、イスラエルに対して「パレスチナ自治区からの半年以内の撤退」を求める総会決議案を作成。アラブ諸国などは今月18日の決議案の採決を求めている。

総会は、24~28日と30日に一般討論演説を行う。イスラエルのネタニヤフ首相やパレスチナ自治政府のアッバス議長、ウクライナのゼレンスキー大統領らの出席が見込まれている。

総会はまた、22~23日に気候変動や新興技術のルールづくりなどで、各国が協力の強化を約束する「未来サミット」を開催する。

国連安全保障理事会は25日、「平和」をテーマに首脳級会合を開く予定だ。

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