【ソウル=時吉達也】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による「非常戒厳」宣布を巡り、検察当局の朴世鉉(パク・セヒョン)特別捜査本部長は8日の記者会見で、内乱と職権乱用の容疑で尹氏に対する捜査を進めていると明らかにした。聯合ニュースが伝えた。
韓国の刑法で、内乱罪の首謀者は死刑または無期懲役・無期禁錮に処すと規定。大統領の不訴追特権の例外に当たる。
朴氏は今回の事態について「公務員が職権を乱用し、憲法秩序を乱す目的で暴動を起こしたものだ」と述べ、内乱罪と職権乱用罪の構成要件を満たしているとの見解を示した。
尹氏を逮捕する可能性については「今後の捜査計画は答えられない」とした上で、「法と原則に従い、地位を問わず厳正に捜査する」と強調した。