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韓国軍、対北朝鮮宣伝放送を全ての前線地域に拡大 9回目ごみ風船散布に対抗

産経ニュース 2024年7月21日 15時8分

【ソウル=桜井紀雄】韓国軍は21日、北朝鮮が同日新たにごみなどをぶら下げた風船を韓国に飛ばしたことを受け、南北軍事境界線付近の一部地域で行ってきた拡声器による対北宣伝放送を、全ての前線地域での実施に切り替えたと明らかにした。北朝鮮は宣伝放送に強く反発してきており、南北間の緊張は一層高まりそうだ。

韓国軍は6月に対北宣伝放送を約6年ぶりに再開。北朝鮮の今月18日の風船散布を受けて18~19日に2度目の放送を行った。さらに19日に毎日放送する方針を発表し、21日まで4日連続で放送してきたが、拡声器の稼働は一部にとどめていた。

韓国軍は21日、「北朝鮮が前線地域の緊張を高める行為は、むしろ北朝鮮に致命的な代償としてはね返り得る」と警告した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)体制の実態や南北の経済格差に関する内容、韓国の流行曲を流す宣伝放送は、北朝鮮の前線の兵士らの動揺を誘うとされる。

韓国の脱北者団体による金体制を批判するビラ散布への報復として北朝鮮が5月下旬に始めたごみ風船の散布は、今月21日で9回目となった。

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