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韓国の尹錫悦大統領の拘束令状執行に着手 捜査員らが公邸前に到着、衝突が発生

産経ニュース 2025年1月15日 6時40分

【ソウル=桜井紀雄】韓国で「非常戒厳」を宣布した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を内乱首謀容疑で捜査する捜査機関「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」や警察でつくる合同捜査本部の捜査員らが15日未明、ソウル市内の大統領公邸前に到着した。尹氏の拘束令状の再執行に向けて同日早朝、公邸への立ち入りに着手した。

韓国メディアによると、捜査員らは公邸前で尹氏の弁護団や尹氏を警護する大統領警護処側に令状を提示。令状は「違法、無効だ」とする弁護団が抗議し、しばらくやり取りが続いた。その後、捜査員らは公邸への立ち入りを始めようとし、公邸の正門前を固めていた人員ともみ合いとなり、衝突が発生した。

捜査本部は3日に令状執行を試みたが、警護処の要員らに阻まれて断念した。韓国メディアによると、捜査本部は今回、警察部隊約1千人を投入する計画など、再執行に向けた準備を入念に進めてきたとされる。

捜査本部側と警護処は14日に令状執行を巡って協議した。警護処は、公邸に許可なく出入りすることは違法だとする従来の立場を維持し、話し合いは平行線に終わった。警護処は衝突防止に努力するともしたが、公邸の立ち入りを阻止する態勢を整えており、捜査本部側が投入する警官部隊との衝突が懸念されてきた。

公邸前では、尹氏の支持者らが連日、令状執行に反対するデモを展開。この日も大勢の支持者らが夜通しのデモを続け、警察の機動隊と対峙(たいじ)している。

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