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韓国の野党、大統領の即時辞任迫る 非常戒厳宣布 与党も国防相解任を要求

産経ニュース 2024年12月4日 10時45分

【ソウル=桜井紀雄】韓国で非常戒厳を宣布し、その後に解除した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対し、革新系最大野党「共に民主党」は4日、宣布は「重大な憲法違反だ」と主張し、尹氏の即時辞任を要求した。同党は、尹氏が応じなければ大統領の弾劾を進めるとも表明した。

同党は「憲法と民主主義を踏みにじった尹大統領の憲政破壊犯罪を座視しない」と強調し、尹氏との対決姿勢を鮮明にした。

一方、保守系与党「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表も4日、「与党として国民に申し訳なく思う」と述べ、尹氏に対して「この悲惨な状況について直接、詳しく説明すべきだ」と求めた。非常戒厳を建議したとされる金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相を即時解任するなど関係者の責任を問うようにも求めた。

今回の宣布に批判的な保守層も多く、尹氏の求心力低下は避けられない。今後の国政運営は一層混迷するとみられる。

国会で多数派を占める共に民主党が尹政権の閣僚らの弾劾訴追案の国会提出を繰り返すなどし、国政運営に支障を来す中、尹氏は3日夜、緊急談話で野党の動きを「内乱を画策する明白な反国家行為だ」と批判。戒厳司令部を稼働させた。司令部は国会や政党の活動やデモなど、一切の政治活動を禁じ、全てのメディアや出版も統制を受けるとする布告令を発表。国会内に軍部隊を展開させていた。

それに対し、国会では出席した与野党議員190人全員の賛成で戒厳解除要求決議を可決。これを受けて尹氏は4日未明に軍の撤収と非常戒厳の解除を表明した。

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