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反乱首謀に収賄…韓国、過去に大統領経験者4氏が逮捕 在任中の行為が問題視

産経ニュース 2025年1月15日 17時56分

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が15日、現職大統領として初めて捜査機関に身柄を拘束された。韓国の歴代大統領では全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)の4氏が退任後や罷免後に逮捕されている。韓国大統領は強い権限を持つとされ、過去の逮捕事例では政権交代後に在任中の行為が問題視された。

全氏は大統領退任後の1995年12月、79年の「粛軍クーデター」を巡り軍刑法の反乱首謀容疑で逮捕、起訴。その後、80年の光州事件で軍を動員して市民を殺傷したとして、内乱罪で追起訴され、無期懲役判決を受けた。全氏の側近だった盧氏も光州事件に関与したとして逮捕、起訴された。

韓国メディアによると、全氏は検察の出頭要請に応じず、身を寄せた故郷の親戚宅で集まった支持者に守られていた。しかし逮捕令状が発付されると、その翌日に家から出て検察官に連行され収監された。当時、衝突に備え検察と警察は約千人を動員し警戒したという。

李氏は2018年3月、サムスン電子などから在職中に巨額の賄賂を受け取った収賄などの容疑でソウルの自宅で逮捕。その後、実刑判決を受けた。

友人による国政介入事件などで弾劾訴追された朴氏は、17年3月10日に罷免され、大統領の不訴追特権を失った。同月31日に、収賄や職権乱用、機密漏洩などの容疑で裁判所が逮捕状を発付し、検察が逮捕した。

過去に逮捕された4氏はいずれも実刑判決が確定した後、特別赦免(恩赦)で釈放されている。(石川有紀)

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