韓国南西部の務安国際空港で179人が死亡した旅客機事故で、飼い主一家が犠牲になった犬「Pudding」(プリン)のけなげな姿が韓国国民の涙を誘っている。帰らぬ家族を探して村をさまよっていたが、動物保護などを行う団体「ケア」が保護した。
ケアによると、飼っていたのは務安国際空港の北、全羅南道霊光郡の村に住むペさん一家。ぺさんの80歳の誕生日を控えて、初めての海外旅行だったぺさんや妻、娘、孫ら9人でタイに旅行し、帰国したところで今回の事故に遭った。プリンの面倒を見ていた小学校入学前だったぺさんの5歳の孫娘も、事故で死亡が確認された。
プリンは昨年12月29日の事故後、ペさんの家と公民館を休むことなく行き来しながら、飼い主を探すように村内に入ってくる乗用車を見つめていたという。韓国メディアなどによると、かわいそうに思った村民がプリンを保護しようとするものの、途中まではついて来るが、すぐにペさんの家に戻ろうとしたため、保護ができなかった。
ケアは公民館の外で座っているプリンを31日に保護。ケアのインスタグラムによると、救助した直後の吐瀉物からは、小型犬が摂取すると危険な鳥の骨などが出てきたという。プリンは現在、ソウルの病院に入院。ケアは適切な飼い主が現れるまで保護を続ける。