北朝鮮にとって、パンにソーセージを挟んだホットドッグは国家に反逆する食べ物なのかもしれない。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記がホットドッグの飲食や調理、販売を禁じたと英大衆紙ザ・サンが4日、報じた。同紙によると、ホットドッグは「反革命的」であり、飲食や路上での販売、自宅での調理が発覚した場合、強制収容所に収容される可能性があるという。
同紙によると、北朝鮮でホットドッグは「西洋的すぎる」とみなされている。金氏は飲食や調理を「反逆罪」とみなし、中止勧告の後に収容所に送られるという。
北朝鮮では2017年以降、韓国の人気料理である餅を炒めた「トッポギ」や、ハムやソーセージが入った鍋料理「プデチゲ」が人気を集めたが、昨年ごろから禁止命令が出た。ホットドッグも、チーズなどを入れて油で揚げた「韓国式ホットドッグ」が日本などで人気を得ており、今回の禁止措置は、「敵国」韓国の影響拡大を意識していると見る向きもある。
一方で、北朝鮮では「犬肉」を食べることは禁じられていない。
韓国・中央日報によると、犬肉を食べるのは半島の伝統であり、毎年夏には補身湯(ポシンタン)などを滋養強壮のために食べてきた。韓国は昨年8月、法律で犬肉の販売を禁じたが、北朝鮮では「民族の伝統食」とされている。牛などに比べ安価に生育できることや、金日成(キム・イルソン)主席と金正日(キム・ジョンウン)総書記が好んだことから、犬肉は普遍的に流通しているという。