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韓国大統領の弾劾訴追案、7日に採決へ 与党は尹氏に離党要求も弾劾には反対

産経ニュース 2024年12月5日 12時20分

【ソウル=桜井紀雄】韓国国会が5日開いた本会議で、革新系の「共に民主党」など野党6党が提出した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾訴追案が報告された。野党は尹氏が一時宣布した「非常戒厳」は内乱罪などに当たり、憲法違憲だと主張。24時間後から72時間以内の採決が定められており、野党は7日の採決を目指している。

保守系与党「国民の力」の動向が焦点だが、韓東勲(ハン・ドンフン)代表は5日、党幹部の会議で、弾劾は混乱を招くとして「可決されないよう努力する」と述べ、党として反対する立場を明らかにした。

韓氏は一方で「違憲である戒厳を擁護するのでは決してない」と強調。「大統領をはじめ、国民を不安にさせ、被害を与えた関係者らは厳重に責任を取るべきだ」と主張した。尹氏に対し、離党するようにも求めた。

弾劾訴追案は在籍する国会議員の3分の2に当たる200人以上の賛成で可決する。国民の力は108議席あり、8人以上造反するかが注目される。4日未明に国会で可決された戒厳解除要求決議には与党議員18人が賛成した。ただ、2016年当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追への賛否を巡って与党が分裂し、野党に転落した経緯もあり、与党内には弾劾に否定的な議員が多い。

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