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ブラジル・ボルソナロ前大統領が「クーデター共謀」 警察当局、大統領府襲撃事件で起訴求める

産経ニュース 2024年11月22日 15時19分

【リオデジャネイロ=平田雄介】南米ブラジルの連邦警察は21日、ジャイル・ボルソナロ前大統領(69)らが、2022年大統領選での敗北を覆すためクーデターを共謀したとして、検察当局に起訴を求めると発表した。

警察は、ボルソナロ氏の支持者が同氏の敗北を認めず首都ブラジリアの大統領府と連邦議会、最高裁を襲撃した23年1月の事件で、ボルソナロ氏の関与を捜査してきた。クーデターを実行するためボルソナロ氏が法相や国家安全保障顧問、海軍司令官の経験者らと共謀し、大統領選に関する偽情報を流布したり、クーデターに参加するよう武装勢力を扇動したりしていたとみている。

一方、ロイター通信によると、襲撃に加わった支持者の多くは、軍事クーデターが近いと考え、自ら混乱を引き起こして軍に出動の機会を与え、クーデターを正当化しようとしたと語っている。

最高裁は、警察の起訴要請を来週中にも検事総長に伝える見通し。検事総長はその後、ボルソナロ氏らについて、暴力的に民主主義を転覆させようとした罪で起訴するかを判断するという。

ボルソナロ氏は21日、自らの関与を疑う捜査当局について「独創的だ」と非難した。今後の訴追手続きの行方によっては、返り咲きを狙う26年大統領選での打撃となりそうだ。

襲撃事件は23年1月8日に発生。ボルソナロ氏は同1日のルラ新大統領の就任式の前に出国し、事件当時は米南部フロリダ州に滞在していた。

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