【リオデジャネイロ=平田雄介】20カ国・地域(G20)は19日、ブラジル・リオデジャネイロで18日から開催していた首脳会議を終了した。議長国ブラジルのルラ大統領は閉会あいさつで、「公正な世界と持続可能な地球を築いていこう」と出席者に呼びかけた。
首脳会議には石破茂首相のほか、バイデン米大統領や中国の習近平国家主席らが出席。成果文書の首脳宣言を採択した。
宣言は、貧困や飢餓、気候変動などの地球規模の課題の根底には「不平等がある」とし、途上国支援強化のための資金動員などを盛り込んだ。
ルラ氏は一連の会合で、多国間協調の重要性を何度も訴えた。多国間枠組みを軽視するトランプ次期米大統領の就任を来年1月に控え、先進国と新興国が連携して課題解決を目指すG20の意義を伝えようとしたとみられる。
ただ、トランプ氏と気脈を通じるアルゼンチンのミレイ大統領が超富裕層への課税強化などで異論を唱え、多国間での合意形成の難しさも浮き彫りとなった。
来年のG20首脳会議は南アフリカで開催される。