【カイロ=佐藤貴生】イスラエル軍は17日、レバノンの首都ベイルート中心部のビルを爆撃し、親イラン民兵組織ヒズボラのムハンマド・アフィフ報道官を殺害したと発表した。ヒズボラも殺害を確認した。
アフィフ氏は9月末にイスラエル軍に殺害されたヒズボラ指導者、ナスララ師の報道担当顧問を長く務め、記者会見も行っていた。ヒズボラ系列のテレビ局の運営にも携わった経験がある。
ロイター通信は18日、イスラエルとヒズボラの停戦を仲介するバイデン米政権のホックスティーン特使が19日にレバノンを訪問するとの見通しを伝えた。米政権はレバノン政府に停戦案を提示しており、訪問し協議の進展を促す狙いとみられる。
一方、パレスチナ自治区ガザでイスラム原理主義組織ハマスと戦うイスラエル軍は17日、ガザ北部のベイトラヒヤ地区のビルを爆撃した。ロイターは地元メディアの報道として72人が死亡したと伝えた。イスラエル軍は「テロリストの標的」が対象で、民間の犠牲を避ける手段をとったとしている。