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ガザでポリオワクチン接種開始 イスラエルは「休戦」認めず

産経ニュース 2024年9月1日 18時34分

【カイロ=佐藤貴生】パレスチナ自治区ガザで1日、世界保健機関(WHO)によるポリオ(小児まひ)の感染拡大防止に向けたワクチン接種が始まった。英BBC放送(電子版)が伝えた。イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスは接種期間中、ガザでの戦闘の一時休止で合意しており、合意が履行されるかが接種の成否を左右する。

対象は10歳未満の約64万人で、WHOなど国連関連機関はうち9割以上の接種実現を目指す。中部、南部、北部で3~4日ずつ、順次移動して午前6時から午後3時まで接種を行い、4週間後をめどに2回目も実施するとしている。

イスラエル首相府は「停戦という報道は誤りだ」とし、接種を促進するため1日数時間の「人道回廊」を設けるだけだとする声明を出した。攻撃を継続する意思を示したとみられる。ガザ保健当局は8月31日には域内で少なくともパレスチナ人61人が殺害されたと発表した。

一方、イスラエル軍は1日、エジプトと境界を接するガザ南部ラファの地下トンネルで、人質6人の遺体を発見したと発表した。報道官は発見直前に殺害されたとの見方を示した。少なくともうち1人は米国系で、バイデン米大統領は「ハマスに犯罪の代償を支払わせる」と非難した。

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