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イスラエル、ヒズボラと最大規模の交戦 ネタニヤフ首相「先制攻撃」 ガザ停戦なお隔たり

産経ニュース 2024年8月25日 13時56分

【カイロ=佐藤貴生】イスラエル軍は25日、親イラン民兵組織ヒズボラが大規模攻撃を準備しているとしてレバノン南部のヒズボラの軍事拠点を空爆した。これに対し、ヒズボラはロケット弾320発以上を発射してイスラエルの11の軍事目標を攻撃した。7月末に幹部を殺害したイスラエルへの報復の「第1段階」と位置付け、全面攻撃はいずれ行うと警告した。

ロイター通信によると、双方の攻撃の応酬は昨年10月の交戦開始以来で最大規模となった。イランも7月末にイスラム原理主義組織ハマスの最高指導者を国内で殺害され、イスラエルに報復すると言明。両者が連動してイスラエルを攻撃する可能性もあり、緊張が高まっている。

イスラエルのメディアによると、ネタニヤフ首相は25日に開催した治安関係閣議で、ヒズボラの攻撃準備を探知したため「先制攻撃」を行うよう指示したと述べた。イスラエル軍は戦闘機百機以上を投入し、ヒズボラの多数の軍事施設を破壊したとみられる。

イスラエルのガラント国防相は非常事態を宣言し、同国やレバノンでは国際航空便の運航に一部影響が出たもようだ。

一方、パレスチナ自治区ガザでハマスと戦闘を続けているイスラエルは25日、停戦を巡る間接協議が続くエジプトの首都カイロに代表団を送る。

24日までの協議では、イスラエルが求めるガザ・エジプト間の境界地域などへの軍の駐留が議論となった。恒久停戦を目指すハマスは、イスラエル軍のガザからの完全撤収を求めており、隔たりは解消していないと報じられている。

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