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イスラエル、ヨルダン川西岸で「対テロ」作戦 過去数カ月で最大規模、ガザで国連車両銃撃

産経ニュース 2024年8月29日 16時57分

【カイロ=佐藤貴生】イスラエル軍は28日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で大規模な対テロ作戦を始めた。ヘリコプターや無人機の支援を受けた地上部隊が進軍し、イスラエルのメディアは少なくともパレスチナ人11人が死亡したと伝えた。作戦は過去数カ月で最大規模とされ、少なくとも数日続く見通しだ。

国連のグテレス事務総長はX(旧ツイッター)に「深く懸念している」と投稿し、作戦の即時停止を求めた。

対テロ作戦は西岸の自治区ジェニンやトルカレムで行われた。イスラエル軍部隊は自治区ガザでも戦っているイスラム原理主義組織ハマスや過激派のイスラム聖戦のメンバーらと交戦になった。

軍報道官によると、西岸を拠点とする反イスラエル攻撃が急増し、民間人に「差し迫った脅威」があるとして大規模作戦に着手した。

軍はガザで戦闘が始まった昨年10月以降、西岸でも攻勢を強め、これまでに660人以上のパレスチナ人が死亡したとされる。西岸ではユダヤ人入植者とパレスチナ人の衝突も頻発している。

一方、世界食糧計画(WFP)は28日、ガザのイスラエル軍検問所の近くで、WFPのマークが入った車が少なくとも10発の銃撃を受けたとし、ガザ内部の職員の移動を一時停止すると発表した。けが人はなく、銃撃した者については明らかにしていない。ガザ保健当局によると、昨年10月以来の死者数は28日時点で4万534人。

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