【カイロ=佐藤貴生】米ニュースサイト、アクシオスは2日、バイデン米政権がイランに対し、イスラエルを攻撃したら抑制できない規模の報復を行う恐れがあるとし、自制を求めたと伝えた。一方、イランの最高指導者ハメネイ師も同日、イランや連携する民兵組織を攻撃したら「間違いなく壊滅的な報復を受ける」と述べ、牽制(けんせい)した。
10月1日、ミサイル約180発による攻撃を受けたイスラエルは26日、軍事施設を中心にイランを攻撃した。イランは連携する民兵組織の拠点があるイラクから、米大統領選の前にもイスラエルに反撃するとの観測が出ている。
米政権は11月1日、中東地域にB52爆撃機や戦闘機、駆逐艦などを新たに派遣すると発表した。緊張を高めないようイランなどに警告する狙いもうかがえる。
一方、中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(電子版)は2日、パレスチナ自治区ガザの北部で国連がポリオ(小児まひ)のワクチン接種を始めたが、接種場所が攻撃されて子供4人を含む6人が負傷したと伝えた。イスラエル軍はガザ北部で激しい攻撃を行ってきた。