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住民30万人がガザ北部に移動 ハマス「解放予定の人質33人のうち8人は死亡」

産経ニュース 2025年1月28日 19時19分

【カイロ=佐藤貴生】イスラエルは27日、イスラム原理主義組織ハマスとの停戦が発効したパレスチナ自治区ガザで、南北を結ぶ道路の封鎖を解除し、中東メディアは28日、30万人以上の住民が南部から北部に向かったと報じた。北部は約1年3カ月に及ぶ戦闘でイスラエル軍の激しい攻撃に見舞われ、自宅に戻った住民が引き続き厳しい生活を強いられるのは確実だ。

ガザ中南部に避難した北部住民は推計65万人。英BBC放送(電子版)は米大学の調査結果として、北部の建物の70%近くは損傷もしくは破壊されたと報じた。

イスラエルは25日の身柄交換の際、ハマスに求めた民間の女性1人が解放されなかったため、停戦合意違反だとして道路を封鎖して住民の北部への移動を禁じた。ハマスはこの女性を含む3人を解放すると表明し、イスラエルが見返りに封鎖を解除した。3人は30日にも解放される見通し。

ハマスは合意の第1段階で解放する人質33人のリストをイスラエル側に渡した。33人のうち8人は死亡したとしている。

トランプ米大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相が近く訪米するとし、会談する意向を示した。イスラエル有力紙ハーレツ(電子版)が28日に報じた。ガザの戦後統治などが議題になるとみられる。

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