【カイロ=佐藤貴生】イスラエル軍は21日、パレスチナ自治区ガザ北部のベイトラヒヤ地区など人口密集地を爆撃し、ロイター通信はイスラム原理主義組織ハマスの系列メディアの情報として57人が死亡したと伝えた。20日には住民の避難先になっているガザ中部の学校や、「人道エリア」に指定された南部の一角も攻撃されたもようだ。
国連によると、イスラエル軍は10月6日にガザ北部の一部を包囲して攻撃を強化して以来、申請した支援案件の大半を承認していない。40日以上にわたりベイトラヒヤなどの住民6万5千人以上に支援が届かない状況が続いている。
一方、レバノンでイスラエルと親イラン民兵組織ヒズボラの停戦を仲介していた米国のホックスティーン特使は20日、イスラエルに到着し、ネタニヤフ首相の腹心のデルメル戦略問題相と会談した。イスラエル首相府によると、ホックスティーン氏は21日にネタニヤフ氏と会談する。停戦協議の一方で、イスラエル軍とヒズボラの間では激しい戦闘が続いている。
シリア国営メディアは20日、中部パルミラでイスラエル軍が建物などを爆撃して36人が死亡、50人以上が負傷したと報じた。