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米大統領、イスラエルに早期停戦受諾求める ハマスとの溝埋まらず

産経ニュース 2024年8月22日 18時25分

【カイロ=佐藤貴生】バイデン米大統領は21日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、一刻も早くイスラム原理主義組織ハマスとの停戦に応じるよう求めた。交渉を仲介する米国など3カ国は今週末、エジプトで停戦を目指して協議を行う方針だが、双方の溝は埋まらず実現は見通せない情勢だ。

ロイター通信が伝えた。電話会談には11月の米大統領選に向け民主党の候補指名が確実なハリス副大統領も加わった。

協議の障害の一つはパレスチナ自治区ガザとエジプトの境界地帯の管理を巡る問題で、イスラエルは軍部隊の維持を主張し、ガザからの完全撤収を求めるハマスと対立している。

欧米メディアによると、境界地帯の軍部隊維持は米政府が5月末に停戦案を発表した後、新たにイスラエル側が停戦の条件に加えた。イスラエルはハマスが境界の地下トンネルを通じて武器弾薬をガザに密輸していたとしている。協議の詳細は不明だが、ハマス壊滅のため一時的な休戦にとどめたいイスラエルと、恒久的停戦を目指すハマスとの対立は解消していないもようだ。

中東メディアは21日、ガザ当局の情報としてイスラエル軍の攻撃で過去24時間に少なくとも50人が死亡、120人以上が負傷したと伝えた。軍はガザ中部と南部に新たな避難命令を発出した。

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