【カイロ=佐藤貴生】イスラエル軍は26日、イエメンの親イラン民兵組織フーシ派が制圧した首都サヌアの国際空港や西部ホデイダの港などの軍事施設を攻撃し、6人が死亡した。国際空港には、拘束された国連職員の解放交渉で現地を訪れた世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長がいたが、けがはなかった。
ロイター通信が伝えた。フーシ派は早急に反撃する用意があると表明した。イスラエルのネタニヤフ首相は攻撃は始まったばかりだと述べ、攻勢を強める意向を示唆した。国連のグテレス事務総長は「極めて憂慮すべき」事態だと述べて懸念を示した。
フーシ派は昨年10月にパレスチナ自治区ガザで戦闘が始まって以降、イスラム原理主義組織ハマスを支持してイスラエルを攻撃してきた。今月21日には同国西部テルアビブをミサイルで攻撃し14人が負傷した。