【カイロ=佐藤貴生】イスラエルのネタニヤフ首相は3日、米ワシントンを訪れてトランプ政権のウィットコフ中東担当特使と会談する。イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスによるパレスチナ自治区ガザの停戦合意などを協議する見通し。
ネタニヤフ氏は2日、イスラエルから米国に向けて出発した。ガザの停戦合意は6週間続く第1段階の途中で第2段階に関する協議を始めると定めており、イスラエル首相府はネタニヤフ、ウィットコフ両氏の会談でその協議が始まると位置付けた。
ロイター通信によると、ウィットコフ氏はネタニヤフ氏とイスラエルの立場などについて話し合った後、協議を仲介するエジプトやカタールの当局者と相談するという。カタールのムハンマド首相兼外相は2日、第2段階に関する協議を直ちに始めるようイスラエルとハマスに呼び掛けた。
第2段階はハマスによる残る人質全員の解放や、イスラエル軍のガザからの完全撤収を実現し、停戦を恒久化する内容。ハマスが支持する恒久停戦にイスラエルは強く反対しており、合意が崩壊する危険性をはらんでいる。ネタニヤフ氏は4日にトランプ米大統領と会談する予定。