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イスラエルがイランに報復、軍事目標への「精密攻撃」 中東の衝突さらに深刻化

産経ニュース 2024年10月26日 9時14分

【カイロ=佐藤貴生】イラン国営メディアは26日未明、首都テヘランなどで複数の爆発が起きたと報じた。イスラエル軍報道官はイランの軍事目標への「精密攻撃」を実施したとX(旧ツイッター)に投稿した。イランが今月1日、弾道ミサイル約180発でイスラエルを攻撃したことへの報復とみられる。中東の軍事衝突がさらに深刻化する可能性もある。

イランのファルス通信は、テヘラン西部や南西部の軍事基地が攻撃の標的になったと報じた。爆発はテヘラン近郊のカラジのほか、シリアの首都ダマスカスでも起きた。

米政府当局者はロイター通信に、イラン攻撃については事前にイスラエルから連絡があったとし、米国は攻撃には関与していないと述べた。

イランの1日の攻撃を受け、イスラエルのネタニヤフ首相は報復すると言明した。攻撃は米大統領選の本選が行われる11月5日までに実施されるとの観測が出ていた。バイデン米政権はイランの核開発や石油に関連する施設への攻撃を避けるよう求めていたとされる。

イランでは7月末、イスラム原理主義組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏ら幹部が国内で殺害された。いわばイランの弟分に当たるレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラでも指導者ナスララ氏ら主要幹部が殺害され、イランは今月1日にイスラエル攻撃に踏み切った。

イランは攻撃すれば手痛い反撃に遭うとしてイスラエルを牽制していた。

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