2023年10月、浜名湖に車が転落し、波打ち際で50代の男性の遺体が見つかった事件で逮捕された男は、事故を装い犯行に及んだとみられることが新たにわかりました。
殺人の疑いで逮捕されたのは、愛知・新城市の無職の男(53)です。6日、検察庁に身柄が送られました。警察によりますと男は2023年10月、浜松市西区村櫛町の浜名湖・内山海岸で車を転落させ、助手席に乗っていた知人の男性を湖の中で降ろして放置し、溺死させた疑いがもたれています。現場付近の道路にブレーキ痕はなく、発見された時、車は湖にタイヤがつかる程度だったということです。
容疑者の男は事件翌日、現場から4キロほど離れた岸で釣り人に救助を求め、両足にけがをしていたため救急搬送されていました。捜査関係者によりますと、男は当初、任意の事情聴取で、誤って落ちた趣旨の説明をしていましたが、その後、殺害への関与を認めたということです。
男と被害男性は20年来の知り合いで、被害男性は、足が不自由で、普段はつえをついて歩いていました。警察の調べに対し男はおおむね容疑を認めていて、警察は容疑者の男が事故を装って犯行に及んだとみて調べを進めています。
(ここからスタジオ解説)
幼なじみだったという容疑者の男と被害男性に一体何があったのでしょうか。
2人は愛知・新城市に住んでいて、近所の住民によりますと、20年くらいの付き合いで頻繁に会う仲だったということです。事件の前にも浜名湖に釣りに出かけることがあったといいます。また、事件当日、被害男性の家で地元の祭りの打ち上げが予定されていましたが、容疑者の男から「開始時間を遅らせてほしい」と言われた後、連絡が取れなくなったということです。
捜査関係者によりますと、容疑者の男は被害男性に借金をしていたとみられ、警察は金銭トラブルがあった可能性もあるとみて、犯行の動機を詳しく調べています。