国内最大級の洋菓子コンテスト「ジャパン・ケーキショー」で、浜松市にある専門学校の職員が“日本一”に輝きました。パティシエにとって“夢の祭典”であるコンテストで評価された作品とは?
不思議の国のアリスの世界観をモチーフにしたこちらの作品。バラやティーカップなど美しくどれも本物のようですが、すべて砂糖でできた観賞用のケーキ“シュガークラフト”の作品です。この作品を作ったのは、浜松調理菓子専門学校の職員・小河路理那さん26歳です。
(浜松調理菓子専門学校 小河路 理那さん)
「花をリアルに見せるように、ダスティングといって粉の色素をはたいてグラデーションをつけて本物らしくみせているところも技術の一つ」
小河路さんは2023年、国内最大級の洋菓子コンテスト「ジャパン・ケーキショー東京」シュガークラフトの部門に初挑戦し、見事日本一に輝きました。
(浜松調理菓子専門学校 小河路 理那さん)
「言葉にならなかった。喜んでいいのか、まさか私がという戸惑い、よくわからない感情だった」「どこから見ても粗がなく、手をかけてない場所がないように作った。そういったところが評価されたのかと思う」
その技術を見せてもらいました。小河路さんに再現してもらったのは、作品の中でもひときわ美しさが目立つウサギの制作過程です。
(浜松調理菓子専門学校 小河路 理那さん)
「毛並みのふくらみ方も違う、アイシングの量が少ない場所もあれば多く絞る場所もある。バランスを見ながらしぼっている」
細かく丁寧な作業を続け、作品の完成には、約2か月を費やしたということです。作品へのこだわりを聞くと…
(浜松調理菓子専門学校 小河路 理那さん)
「作品で一番大事にしていることは、かわいいと思ってほしい。誰が見てもかわいい(ウサギの)顔になるまで微調整した」
また、同じコンテストの学生部門で、浜松調理菓子専門学校の生徒が銀賞と審査員特別賞を受賞。生徒たちは、小河路さんの創作活動に刺激を受けたと話します。
(浜松調理菓子専門学校 生徒)
「いい経験ができた。先生の作品を見ながら作業した、参考になった」
「デザインとかすごくて、自分でも取り入れたいと思った」
小河路さんは、来年のコンテストで2連覇を目指したいと意気込みます。
(浜松調理菓子専門学校 小河路 理那さん)
「今回の作品は1番になる自信がなかった。来年はこれなら絶対1番だと確信をもって出品し1番をとりたい」
小河路さんや専門学校生の作品は、2024年2月に開かれる「卒業作品展」でも見ることができるということです。
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