静岡県民に読んでほしい本を書店の店員や図書館員が選ぶ「静岡書店大賞」が発表されました。4部門中の2部門で県内出身の作家が大賞に選ばれました。
「本の素晴らしさ」を伝えようと始まった静岡書店大賞は2023年で11回目を迎え、4年ぶりに、受賞者や関係者が一堂に集まって授賞式が開催されました。
県内の書店の店員や図書館員合わせて605人の投票により、県民に読んでもらいたい本が4部門で選ばれました。
児童書・新作部門で大賞に選ばれたのが、ミニチュア写真家・田中達也さんの作品「おすしがふくをかいにきた」です。身近なものを、ユニークな発想で擬人化しています。
寿司のネタを洋服に見立てたり、アイスクリームを帽子に見立てたり…シュウマイがサウナへ行くと…どんな結末になるのでしょうか?
映像化したい文庫部門の大賞は静岡市の用宗在住の作家、榛名 丼さんの作品「レプリカだって、恋をする。」が選ばれました。
(静岡市在住 榛名 丼さん)
「こちらのお話の舞台自体が静岡市の用宗になっておりまして、用宗を初めてとして静岡駅や松坂屋静岡店やあとは、日本平動物園といった県内にお住いの方だとなじみ深い場所というのが、たくさん、作品の中に登場します」
そして、小説部門の大賞は…静岡・富士市出身、宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」
エピソードの一つに中学生の主人公、成瀬あかりがテレビのローカル番組の生中継に映り込むため、中継場所である閉店が決まったデパートに通う話があります。また、こんな文章も…
「ぐるりんワイドは、まるごと西武大津店からお届けします」
富士市出身の宮島さん、この物語の着想を得たのは静岡第一テレビで放送していた「静岡まるごとワイド」だそうです。
(富士市出身 宮島 未奈さん)
「私は静岡県富士市で生まれ育ったので、本当に故郷に錦を飾ることができてとてもうれしいです」
県内の書店や図書館では今後「静岡書店大賞」の特設コーナーを設置するなどして盛り上げていくということです。“活字ばなれ”と言われ久しいですが、今一度、お気に入りの本を探しに書店や図書館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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