入院する子どもたちに笑顔を届ける取り組みです。
先日、浜松市内の病院に届けられたクリスマスバルーン。そこには特別な思いが込められていました。
先日、浜松市内の病院で行われたクリスマス会。そこでひときわ人気だったのが…クリスマスバルーンです。実はある少女と家族の思いが込められています。
(心菜ちゃんの歌)
「なんで私のつみきは…」
歌やダンスが大好きだった浜松市の女の子 神門心菜(じんもん・ここな)ちゃん。4歳の時、脳に腫瘍が見つかり小児がんと診断されました。病気の進行とともに動かなくなっていく体。精一杯、生きようとした心菜ちゃんでしたが2020年7月、わずか5歳で天国へと旅立ちました。
3年がたった、2023年6月。浜松市内の書店の一角でレモネードが販売されている隣に心菜ちゃんの写真が飾られていました。
「レモネードスタンド」といってアメリカで始まり日本でも広まりつつある小児がんと闘う親子のサポート活動です。販売をしているのは心菜ちゃんの母親・神門えみ子さん。病気と闘う家族を支援したいと「まるここクラブ」を立ち上げ、活動しています。
(神門えみ子さん)
「自分の子どもも小児がんで亡くなりましたとか、小児がんじゃないけど長期の入院を頑張ってますとか」「大きな意義があるなと思っています」
心菜ちゃんとの闘病の日々は忘れることはありません。弱音も吐かず治療に耐えた娘の姿。そして、経験した家族のつらさ。それが活動の原点となっています。
(神門えみ子さん)
「支援に出会っていたら頑張れたと思う。わかってくれる人がいるんだ。こういう状況を知ってくれている人がいるんだっていう。今病気を抱えている子どもと家族が少しでもよくってことですよね」
先日、聖隷浜松病院に神門さんの姿がありました。団体への寄付金で市内2か所の病院にクリスマスバルーンをプレゼントすることにしたのです。
(神門えみ子さん)
「楽しい気持ちになってくれればいいなって」「子供たちが笑顔になると笑顔を見た親御さんはその笑顔に支えられる」
浜松医大医学部付属病院のクリスマス会の日。サンタクロースの後ろには、あのバルーンがありました。一人一人に特別なバルーンのプレゼントも!
ここ聖隷浜松病院でも…普段の病棟とは違う賑やかな雰囲気に子どもたちは満面の笑みです。
(親子)
「すごく感動しました。子どももすごく喜んいでいます。 こんな感じで」
「うぇ~~い」
(親子)
「ベットに飾る。楽しかった」
「楽しそうで本当に良かったです。つらいことと苦しい思いもさせちゃったんですけど、ちょっとでも楽しい入院になってくれてよかったです」
多くの人の思いが込められたバルーン。神門さんらの活動は、きょうも病気と闘う子供たちと家族を支えています。
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