自民党の派閥の政治資金規正法違反事件で東京地検特捜部が安倍派の塩谷立座長から任意の事情聴取を行ったことがわかりました。12月23日、浜松市で行われた会合に出席した塩谷座長。地元の関係者にした説明とは。
東京地検特捜部は、12月19日、安倍派と二階派の事務所に対し政治資金規正法違反の疑いで家宅捜索を行いました。関係者によりますと、特捜部は、この週末、安倍派の事務総長経験者の松野前官房長官に任意で事情聴取したのに続き、24日は現在の事務総長の高木前国対委員長、世耕前参院幹事長。さらに比例東海ブロック選出で静岡8区の塩谷立座長にも任意で事情聴取したということです。
安倍派では、2022年5月のパーティーを前に、4月ごろ、派閥幹部らでキックバックをやめる方針を決めましたが、その後、方針が撤回され、一部の議員でキックバックが続けられました。特捜部は、収支報告書に記載のないキックバックをやめる方針を撤回した経緯や、その後、議員個人のパーティー券収入として記載する形でキックバックを続けた経緯などについて、塩谷座長ら幹部から詳しく聞いたものとみられます。
塩谷座長は1000万円以下のキックバックを受け収支報告書に記載していないとみられていますが、11月 取材に対して…
( 自民党安倍派 塩谷 立 座長)
Q「ノルマを超えた分は(議員に)戻した?
A「そういう話はあったと思いますね」
しかし、そのわずか5時間後「精査していない状況で発言をした」と撤回し、それ以降は…
( 自民党安倍派 塩谷 立 座長)
「今現在捜査が進んでいると聞きますが、いずれにしても具体的な事実関係を把握する中で今後適切に対応していきたいと思います」
などと「精査中」との回答を繰り返しています。
(記者)
「浜松市の事務所は人の出入りがなくきょうも静かです」
塩谷座長は、特捜部の聴取を受ける前日、浜松市で自民党静岡8区の会合に出席し、地元の県議や市議などに対して現状を説明しました。
出席者によりますと塩谷座長は「今は捜査中なのでしかるべき時が来たら説明する」「キックバックに関して自分もよく知らなかった」「金額ははっきりわからない」「慣習化されていた」という趣旨の説明をしたということです。
会合の出席者からは「何を質問してもしかるべき時に説明と繰り返すばかりだった。何のための会だったのか。市民に説明ができない。」との声や「早く自ら説明したほうがいい」「内容は口止めされた」など不満の声が多く聞かれました。
自らに疑惑が浮上してから口を閉ざし続ける塩谷座長、地元に説明をする日はいつになるのでしょうか?
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