再審法改正の実現に向けた市民集会が、先日、都内で開かれ、静岡地裁で再審公判中の袴田巌さんの姉、ひで子さんが出席し、再審法の改正を訴えました。
この集会は再審=やり直し裁判の制度に根本的な課題があるとして、日弁連が開いたものです。再審法を巡って、日弁連は、えん罪被害者をいち早く救済するために証拠開示の制度化や検察による抗告の禁止を求めています。
この日は2023年8月に亡くなった“布川事件”で再審無罪となった桜井昌司さんを偲ぶとともに、現在、再審公判が行われている袴田巌さんの姉、ひで子さんらが再審法改正を訴えました。
(袴田 ひで子さん)
「私は巌だけ助かればいいと思っていない。57年闘っているうちに仲間がだいぶ増えた。私もえん罪だという人が大勢いる、そういう人のためにも再審法改正をぜひよろしくお願いいたします」
集会には、2014年に静岡地裁で初めて袴田さんの再審開始を決定した村山元裁判長も出席。裁判官としての経験から、再審法の改正を訴えています。
(元裁判長 村山 浩昭 弁護士)
「私自身が体験した者の一人として、法律の改正が必要だと思っている。再審法を改正しないと、いつまでもえん罪被害者の救済が進まない。日本の現状は変えられないと思う、個々人の努力の域を超えている」
また、集会では袴田さんの支援者の1人、山崎俊樹さんがパネルディスカッションに登壇し、えん罪から身を守るために学校教育の必要性を訴えました。
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