冷たい雨が降り、厳しい寒さが続く中、10日も被災地では救助活動が行われています。石川県では、午後2時までに、206人の死亡が確認されました。安否不明者は52人で、このうち輪島市が41人と最多となっています。
また、震災後に、ケガの悪化や疾病などが原因で亡くなる、いわゆる“災害関連死”が、能登町で新たに2人確認され、石川県内で8人となりました。
地震発生から10日で10日目。DaiichiーTVの取材班は、震度7を観測した石川県志賀町へ。志賀町では、10日午後2時現在、2人の死亡が確認されています。被災地を訪れると、地震の激しい揺れによる被害が確認できました。
(杉本 汐音 記者)
「神社の鳥居が完全に根元から崩れてしまっています。道路の反対側の塀も倒れてしまっています」
建物が倒壊し、がれきが道路に散乱しているほか、道路の真ん中には大きなひび割れも見られました。また、被害は建物以外にも…。
( 杉本 汐音 記者)
「こちらの道路は山の斜面が崩れ、通行止めとなっています」
山の斜面を崩れた土砂が、道の半分をふさいでいました。
懸命な救助活動が続く中、静岡県内からの支援も広がっています。静岡市清水区の「いなば食品」では、焼き鳥の缶詰を約20万個、無償で提供します。10日朝、運送会社の倉庫前でトラックへの積み込み作業が行われ、石川県金沢市内の物資集積所へ出発しました。
一方、藤枝市では、停電や断水が続く被災地にトイレ機能が備え付けられたトイレカーや、AIの技術で水を浄化して繰り返し使うことができるシャワーを搭載した多目的支援車が派遣されました。多目的支援車には、シャワーテント2台が搭載され、トイレカーは約1000回の使用が可能だということです。
( 藤枝市 地域防災課 朝比奈 祐人 係長)
「自分に何ができるかわからないが、トイレカー、AIシャワーを持って行って、被災者の皆さんに心の安らぎを与えられれば良いかなと思っている」
一方、静岡市消防局では10日、石川県珠洲市で行方不明者の捜索などを行った消防隊員が活動報告を行いました。隊員たちは、食料や携帯トイレなどの備蓄の重要性を説明し、保管場所についても見直す必要があると話します。
(静岡市消防局 特別高度救助隊 稲生 貴久 隊長)
「私がすごく感じたのが、今まで1階部分に(備蓄の)準備をしていたが、今回みたいに1階がつぶれると出せないので、自分は2階部分に移して、何があってもすぐに対応できるように物資の準備をしている」
石川県ではインフルエンザや新型コロナの感染拡大が問題となっていて、避難生活が長引く恐れがある中、環境の改善が急がれます。
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