静岡・川勝知事が能登半島地震の支援について話し合う会議に出席せず「賀詞交換会」に参加していた問題。川勝知事は15日の会見で「欠席は問題なかった」との認識をあらためて示しました。
(川勝知事)
「被災地のために仕事をしているので、失礼なことをしたとは思っていない」
1月4日、川勝知事が能登半島地震の支援などを話し合う会議を欠席していた問題。県の仕事始めの式で、川勝知事は、能登半島地震への対応について…
(川勝知事)
「本県もひとごとではなく、発生の直後から情報収集や職員の派遣、食料の提供などをしている」
また、同じ日の記者会見でも「必要に応じて追加の人的、物的支援を全力で行う」と支援を強化する考えを示していました。ところが、その数時間後…
能登半島地震の支援について話し合う中部・北陸9県と名古屋市とのオンラインでの連絡会議に、知事の姿は見られず、県からは知事の代理として危機管理監が参加。自治体の首長が出席していなかったのは静岡県だけで、会議を欠席した川勝知事は、地元メディア主催の「賀詞交歓会」に参加していました。
この知事の対応について先週、県議会の自民・公明の両会派は「危機管理を預かるトップの判断として、きわめて不適切」などと抗議する申し入れ書を提出。
(自民改革会議 増田 享大 代表)
「言葉だけでなく行動と姿勢で範を示していただくよう申し入れさせていただきます」
(川勝知事)
「被災者支援第一で全力を尽くします」
また、川勝知事が「会議前に石川県の馳知事に電話をした」と話していることについて、公明党県議団の蓮池団長は「石川県が対応に追われる状況で馳知事に電話をかけるのは配慮が欠けている」と批判しました。
さらに、知事の対応については、県の関係者からも「賀詞交歓会での挨拶が終わり次第、すぐに移動すれば、支援会議に出席できたのでは」と指摘する声が上がっています。これについて、川勝知事は「自身は欠席しても問題なかった」との認識をあらためて示しました。
(川勝知事)
「会議で話す内容については、事前に馳知事に電話で伝えていて、本県の危機管理体制はしっかりとできている、トップは危機管理監です。危機管理監が代理出席した。代理出席も可能ということだったので支援に一切支障がなかったと考えている」
さらに「他の県も危機管理部門のトップが出た方が良かった」と話す場面も…
(川勝知事)
「役割分担です。全部統括しているのは黒田危機管理監。他県もそういう方が出た方が良かった」
また、会議前に馳知事に電話したことについては「支援活動の拠点確保のためにどうしても必要だった」と説明しました。
(川勝知事)
「どこで支援をしていくのか、(拠点の)場所を決めないといけない、(拠点場所を)能登空港に決めた。馳知事の許可がないと支援隊の寝泊りする場所がない。どうしても連絡する必要があった」
一方、「すぐに移動すれば、会議に間に合ったのでは?」という指摘に対しては、「テレビ局から依頼されたインタビューの時間があり、代役を立てられなかったので会議に間に合わなかった」と釈明しました。
会議を欠席したことについて、「問題なかった」という主張を繰り返した川勝知事。さらに波紋が広がりそうです。
(スタジオ解説)
15日に開かれた会見で川勝知事は、知事の代理として危機管理監を参加させたことについて「会議で話す内容は事前に馳知事に電話で伝えていた」「県の危機管理のトップは危機管理監で、代理出席も可能だったので支援に一切支障はなかった」と反論しました。
さらに、川勝知事は、今回の会議については戦略を立てるというよりも、共同歩調を取る内容だったとして「実務的なことを全て統括している危機管理監が出た方が良い会議だった」との見解も示しました。
また、県の関係者から「賀詞交歓会で知事の挨拶が終わり次第、すぐに移動すれば、午後5時からの会議に出席できたのでは」との指摘の声については「午後4時45分から5時15分までは、地元メディアからの生放送のインタビューがあり代理はたてられなかった」と釈明しました。
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