静岡市が東静岡駅北口に誘致を目指す“アリーナ構想”は動き出すことになるのか?本格的な事業化に向けて、難波市長は、28日、周辺住民に向けた説明会を開き、直接説明する方針であることがわかりました。
(岩﨑 大地 記者)
「長年議論されてきた静岡市のアリーナ構想。それがようやく動き出すかもしれません」
静岡市のアリーナ構想をめぐり、市は1990年代から検討を開始。田辺前市長時代の2022年には、JR東静岡駅北口の市有地に民間主導でアリーナを誘致する方針を決め、その後も検討委員会を立ち上げて、整備手法などの議論を進めてきました。
アリーナの整備について、静岡市は、スポーツやコンサートなどに使用できる5000人から1万人規模を計画していて、2023年8月、難波市長は、沖縄や佐賀などに新しくできたアリーナを相次いで視察した上で「今年度中にアリーナ整備を進めるか結論を出したい」と話していました。
年度の終わりも迫る中、1月の会見で、難波市長は、正式な事業化には「住民の理解が必要」と話していました。
(静岡市 難波 喬司 市長)
「3月までの事業化の判断は(来年度)予算にのせないといけない。3月末までよりも、もっと早く判断しないと。地域の方々もいろいろな思いがあると思いますから、(住民の)思いも伺いながら、市の考えも何らかのかたちで伝えながら、正式なかたちでなにかやるということはある」
こうした中、静岡市は28日に、市有地の周辺住民などに向けて、アリーナ整備についての説明会を開き、難波市長も参加する方針であることがわかりました。関係者によりますと、説明会で難波市長はアリーナ整備について、住民に直接説明する予定です。
一方で、地元 住民が懸念しているのが…。
(岩﨑 大地 記者)
「アリーナ整備をめぐる住民の懸念の1つが、周辺道路の交通渋滞です」
東静岡駅北口に面する国道1号線は、普段から交通渋滞が頻繁に起こっています。地元住民の一部からは、アリーナ整備でさらに渋滞が深刻になることを懸念する声もあり、難波市長は説明会で渋滞対策についても説明するとみられています。
関係者によりますと、静岡市は、2024年度の当初予算に、アリーナ整備を前提とした「土壌の調査費」を計上したい考えで、住民の不安を解消し理解を得られるかが、事業化をめぐる最大の焦点になっていきそうです。
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